2020年11月13日

[WordPress][プラグイン]
いざというときに備えて、WordPressバックアップのススメ

正直、Webサイトのバックアップの話にしようかと悩みましたが、あまりに範囲が広くなってしまうので、今回はWordPressのバックアップに留めておこうかと思います。
他のバックアップについてはまた別の機会に。

当方のお客様の中にもトラブルが起きた際に、バックアップをとっていなかったがためにサイトを捨てた、急遽高いお金で作り直した、という方も実際にいらっしゃいます。
何も問題がない今だからこそ、問題が起こったときのために備えておきましょう。

データの保存方法

WordPressのサイトデータを保存しておく方法には大きく分けて2種類あります。
1つ目は、データベース、サイトデータをまるごと保存しておくこと。
レンタルサーバーの機能の中に、日時バックアップとか、DBバックアップの機能をもっているサービスもありますが、要素をそれぞれ保存するという意味ではそれらもこちらに含まれると考えて良いでしょう。
もう一つは、プラグインを使って保存する方法です。

一つずつ見ていきましょう。

データベース、サイトデータをまるごと保存する

あまり意識しないで使用している方はご存じないかもしれませんが、WordPressのデータは

で構成されています。

実ファイルのデータ

WordPress自体の本体ファイルに加え、テーマのデータ、後から追加したプラグインなどのデータになります。
記事中にアップロードした画像やファイルデータも含めて、いわゆる「FTPできる実ファイルがあるデータ」すべてを指します。

データベースのデータ

一方、データベースのデータは、MySQLなどのデータベースに格納されているデータになります。
そのため、抽出するにはコマンドを叩いてデータを生成したり、phpmyAdminなどの専用ツールでバックアップデータを生成したりします。
cronやサーバー側のサービスで簡単にバックアップを生成できる状態なのであればよいのですが、初心者の場合には一段敷居が高いかもしれません。

WordPressで構築されたデータをまるごと保存する場合には、これら2種類のデータをバックアップすることになります。

プラグインを使って保存する方法

プラグインを使う方法はそのままズバリバックアップの機能を持つプラグインを導入します。
今回は当社でよく使う「All-in-One WP Migration」を紹介します。

All-in-One WP Migrationのインストール

「All-in-One WP Migration」を使いたい場合は、プラグインメニューから「新規追加」を選び、キーワード検索から「All-in-One WP Migration」を探しましょう。

上図ではすでに導入済みの画面キャプチャなので、③の「今すぐインストール」をクリックし、インストール後、「有効」にします。

All-in-One WP Migrationの使い方

使い方は超簡単。
左側に表示される「All-in-One WP Migration」を選び、「エクスポート」から、「エクスポート先」を選びます。

エクスポート先を複数選ぶことができますが、「ファイル」以外はExtensionの購入が必要になりますので、「ファイル」で保存しましょう。

ここで注意ですが、バックアップしたということは何かあった際にファイルを戻さなくてはならないわけですが、「All-in-One WP Migration」を使ってファイルでバックアップした場合は、インポートする際にもブラウザ経由でファイルのアップロードが必要になります。
そのため、PHPの設定でファイルのアップロード容量の上限を超えてしまう量のバックアップデータになってしまった場合は戻すことができなくなります
あらかじめ、バックアップデータの容量と、ご自身のサーバーでPHP経由のアップロード容量の上限値を調べておくと良いかと思います。

これを回避する方法は後ほどご紹介します。

All-in-One WP Migrationの利点

自動定期バックアップのススメ

さて、実はここからが本題です。
バックアップが必要とはいえいちいちバックアップの際にコマンド叩いたりボタンを押したりというのは面倒だと思います。
できれば自動で勝手に保存してくれて、いざというときにそのデータを使いたいところ。
そこでオススメするのが、All-in-One WP MigrationのFTP Extensionです。

All-in-One WP Migrationでは無料版の「ファイル」形式以外に、DropboxとかGoogleDriveとかAmazonS3とか複数の保存先が選択できるようになっています。
しかしそれぞれのExtensionは別々に購入が必要になりますので、なるべく汎用性が高いExtensionを購入するのが良いと思います。
当方の場合は、FTPを購入しましたが、ご自身の環境にあわせて選択してください。

$99(2020年11月現在)と、ちょっと一個だけの機能の割には高くないかこれと思いますが、複数のサイトでも無制限で使えることを考えるとコスパは良い方ではないかと思います。

さて、Extensionを購入し、WordPressのpluginフォルダにアップロードして有効化すると、All-in-One WP Migrationのメニューの中に「FTP Settings」というメニューが表示されるようになります。

FTP接続できると何が良いのか、というところですが、一つは前出したファイル容量の問題がクリアになります。
容量制限がありません(もちろん、データの保存先サーバーの契約で容量の上限はあります。)ので、FTPさえ通れば容量は気にする必要がありません。
もう一つは定時バックアップを取ることが可能になります。

FTPオプションについて

FTPオプションでは以下の項目が設定できます。

Configure your backup plan
バックアッププランを設定するセクションです。
・Backup time
バックアップする時間を指定します。
バックアップするタイミングは、下に並ぶ
Every hour Every day Every week Every month
から選択します。
例えばEvery weekにチェックして3:00 amに設定すると毎週朝の3時にバックアップをとるスケジュールになります。
登録すると、次回のバックアップ予定を表示してくれます。

Notification settings
バックアップの通知について設定します。
・Send an email when a backup is complete
バックアップが完了したらメールを送る場合はチェックします。
・Send an email if a backup fails
バックアップが失敗した時にメール通知したいときはチェックします。
・Email address
通知するメールアドレスを入力します。

Retention settings
データの保存設定です。
・Keep the most recent _ backups.
最新の何件のバックアップを保存するか設定します。
1回あたりに作成されるバックアップ容量と、保存するサーバーの容量と相談して決めてください。
・Limit the total size of backups to _ Default: 0 unlimited
バックアップのトータルの容量を指定します。
この容量を超える場合、保存しないようになります。
知らないうちにデータ量が巨大化してもサーバーの容量を超えることがないので安全です。
・Remove backups older than _ days.
設定日より古いバックアップデータを削除します。
保存件数とデータ数によってはあまり意味がない設定かもしれません。

Transfer settings
回線の設定をします。

まとめ

いかがでしょうか。

特にWordPressは、管理画面と公開画面が同じシステムの管理下ですので、どちらかがトラブった場合にどちらも表示できない、という場合もあり得ます。
上記方式に関わらず、どういった形式でも構わないので、データのバックアップは定期的に保存するようにして、いざというときに備えておきましょう。

この記事を書いた人

おおつき@TTI

Webディレクター、Webコンサルタント、Webコーダー、日曜プログラマー、他色々やってます。

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